あたしとお前といつかのあたし

精神科のロビーで二度見される女

皮ト内ノヒト

雨が降っている

小説を書くのが好きだった

今になって思うことと言えば、人生はノンフィクションだということだろう

 

資本主義の法治国家で生きる我々にとって、経済と政治の知識は富だ

お金はなるべくたくさん欲しいし、法律を破ることはよくないことだ

わかってる

この2つが絡んでいることといえば、援助交際に薬物売買といったところだろう

なぜだかどちらも身近なものに感じたのは気のせいか

金に目が眩んで身体を売る人間、快楽に目が眩んで金を棄てる人間、善悪はさておき"人間味"は感慨深い程に有る

無論それらは相互行為であり、それぞれに買い手/売り手がいるものの、前述の人間たちから溢れ出るあの味が堪らなく好きだ

 

精神科のロビーで、すっかりあたしの顔を覚えた先生が名前を呼ばずに手招きをする 周りの精神障害者たちが此方を不思議そうに見ている

このブログの副題は確か、似たような文字で構成されていた

 

「そんなこと言わないの、世の為人の為よ」と説教じみた言い方をされることがあるが、残念ながらあたしもおそらくヒト科に分類される生物の種なので、ここはどうかこちらにも タメ なんてやつを頂きたい

ところでどんな人生を過ごすと世間や他人に自分の一部を捧げてご利益を分配しようと想するのだろう

嫌味など少しもないので教えていただきたいのだが、皮肉にもこれこそが真の"嫌味"だったりするのかもしれない

 

人々は虚構を愛する

耐えられない真実の積み重ねが人生だ

もしこの言葉がストンと落ちてこない感覚をお持ちならば、あなたの人生はさぞ面白みがなく浅い、小説なのでしょう