あたしとお前といつかのあたし

精神科のロビーで二度見される女

Entries from 2020-04-01 to 1 month

夢十夜

苦しい 息が苦しい 時計を見るとまだ朝の7時で、寝るときに電話して、そのままお互い寝てしまったであろう相手も寝ていた 必死で名前を呼んで起こそうとしているそれは、だいぶ故人の棺に話しかける必死さと似ていた 寒い早朝のベランダで、アイツと魔法を使…

現代社会の三大欲求

欲とはなんだろうか 世間では人間の三大欲求として食欲・性欲・睡眠欲が挙げられている 摂食障害・性依存症・睡眠障害の診断をコンプリートで喰らっているあたしには、その世間とやらに居場所はない あたしの場合、一次障害は摂食障害だった "きっかけはただ…

人生の引き際

好きな人の好きな人が死んだ 自殺だった 心の整理がようやくついてきた 人は簡単に死んでしまう、それだけだよ 喧嘩別れして直接ごめんなさいと謝れなかった人が死んだ 心の整理はまだつかない この国を創り直してくれるはずの人だった 喧嘩別れしてしまった…

心を持った玩具

望まれてこの世に生を受けた人間がいる 望まない妊娠でこの世に産み落とされてしまった人間もいる しかしこの世の中は、平等だ 望まれて生まれてきた、恵まれた環境で育ったあたしには、生まれた時から期待の矢が深く突き刺さっている それも数えきれない本…

明日はどっちだ

"ねえそうだろう 諦めてると僕らは 何故か少し 生きやすくなる” (死にたい季節/神聖かまってちゃんより引用) いつかのあたしが、未来のあたしへの手紙でこのように綴っている "あなたに諦めと他人への嫉妬は似合わない“ 諦めは確かに、ある種「終わり」を意…

退屈な日々に退屈を

生きてる意味がわからない 決して死にたいという意味ではない 退屈な毎日をただ消化して時間の経過をどこか客観的に見つめて過ごす日々は精神が侵食される さらに言えば、そんな日々に突如現れる刺激的な1日があったとき、人は壊れてしまうのだ 幸いと言える…

再会

久々にセックスをしたあいつはなんだかより一層魅力的に想えた あたしが愛煙しているセブンスターが、大した代物でもないと思ってしまうほどだった 外の空気が美味しくて、iPhoneの明かりがいつもより少し眩しく感じる もう一生愛さないと思っていた もっと…