あたしとお前といつかのあたし

精神科のロビーで二度見される女

Entries from 2021-07-01 to 1 month

黄金色の夜

愛してるよ 出会えた奇跡が嬉しいから、あえて言わせて 生まれてきてくれてありがとう あなたという言葉は、このブログのように抽象的に特定の誰かを語る上で非常に便利な言葉だ でも、肝心の本人に気づかれない可能性を考慮すると、随分と不便な言葉ね あた…

インターフォンの音で目が覚めるとき

あたしの好きな人は仕事のある日、毎朝6:30に目を覚ます 6:45まで二度寝して7:30に家を出る 二度寝の15分をやめてあたしとのお喋りに回してくれたらいいのにだなんて思うこともあるけれど、きっと彼にとって大切な15分の余暇なのだろう 電話を繋いで寝ている…

モルヒネ

血飛沫が恋しくなる 赤く染まったシーツを勢いよくそのまま刻んでしまいたくなるあの感覚が それでもあたしはもう腕を切らない 裏を返せば、それしか守れなくて、あたしは今日も薬に頼っている 存在を認めて欲しくて縋る自分は醜いけれど、助けてとあなたに…

青色の魔法

魔法にかかってしまった それは眩くて目が眩むほどに美しかった 全灯の光はあまりにも眩しくて、目を瞑っても明るいと感じてしまう だから、少し暗めの光にして深夜帯を過ごす そして意識があれば常夜灯にして、さらに意識があれば消灯に変えて眠りにつく そ…