あたしとお前といつかのあたし

精神科のロビーで二度見される女

色褪せた蒼空

あと数時間後には仕事の打ち合わせをしながら真面目に振る舞う自分が現れる

その打ち合わせにきちんと行くためにも薬などに手を出してはいられない夜、無事眠れずに3時を回った

 

青い薬に手を出していいことなんてない

サイレースにしてもハルシオンにしても、危険な薬は青い

でもその色は人を狂わせるほどに美しい

遠い昔に綺麗だと感じた空の青さとなにが違うのだろうか

 

退屈を積み重ねて生きている最近の日々が汚らわしくて仕方ない

そういえば、湧き上がる感情も豊かで刺激的な景色も、こうして文字にしてしまうと至って標準的でなんの面白味もない

目を閉じたところで、耳を澄ましたところで、今日という1日の価値を変えるほどの気力が生まれない時期だ

自分にとってこの季節はスランプのようなもので、なにをしてもうまくいかずに判断能力だけがなくなっていく

依存も執着もあるように見えて本当はない

それどころか関心もない

こんなあたしと添い遂げることを誓った彼氏に別れを告げる近い未来で、あなたはどんな顔をするのだろう

 

今日も人生がつまらなかった

毎日そんな日記を書き連ねて過ごしている気分だ

黄ばんだ白い紙に薄い鉛筆で力なく、ひたすらに感情を垂れ流す

このノートに絵の具をぶちまける感覚を取り戻した日に、あたしはなにを失うのだろうか